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全体主義化という危機

マルクス

自由貿易を擁護していた」という話

を聞き、調べてみると、元ネタは

レーニンの著作のようです。

レーニンは自著「経済主義的ロマン

主義の特徴づけによせて」で、カール

マルクスが講演において、資本主義

が西欧諸国における「古い経済生活」

と「古い半家父長制的諸関係」を破砕

したと解説。

さらに自由主義が「破砕」を促進する

とも指摘し、「ただこの意味でのみ、

諸君、私は自由貿易に賛成するもの

なのである。」と、マルクスが語った

ことを、レーニンが書き残しているのです。

  

マルクスは、経済自由主義−今風に書くと

グローバリズム」−が、社会の基盤や

秩序を破壊し、革命の機会を醸成するが

ゆえに、自由貿易を支持していたわけです。

現在の日本におけるグローバリズム

蔓延と、ルサンチマンプロパガンダ

恐怖プロパガンダの流行は、最終的には

全体主義」へと繋がるのではないかと、

危惧しています。

グローバリズムは、モノ、ヒト、カネの

国境を越えた移動を自由化し、国民を

勝ち組と負け組に区分していきます。

国内では一部の勝ち組やグローバリストの

ために規制緩和が推進され、既存の社会構造

が崩される。さらに、財政は緊縮一辺倒となり、

国民のセーフティネットである社会保障にまで、

予算削減の魔の手が伸びる。

経済全体は、グローバリズムによりデフレ化する。

そもそも「自由貿易」「規制緩和」「緊縮財政」

というグローバリズムのトリニティ(三位一体)は、

全てが物価を抑制するインフレ対策でございます。

デフレーションにより貧困化が進むと、

国民にルサンチマンが蓄積されていく。

ルサンチマンを心の内底に溜め込んだ国民は、

既得権益を破壊しよう!」などと、勇ましい

声を上げる政治家を支持するようになる。

政治家が「敵」として定めた「同じ国民」が

攻撃されるのを眺め、国民は自らの留飲を

下げるわけです。

前回のグローバリズム(1816年のイギリス

貨幣法成立から、大恐慌まで)において、各国

マルクスの言うように、自由経済により既存

の秩序を破壊されていきました。当時は、セーフ

ティネットがそれほど整備されておらず、その

状況で1929年10月、アメリカのNYで

株式が大暴落。大恐慌という「超デフレーション

が襲い掛かってきたわけだから、大変な事態になりました。

各国の失業率は悪化し、国民にルサンチマンが蔓延。

「恐怖プロパガンダ」「ルサンチマンプロパガンダ

が活用されやすい土壌が生まれたのです。

特に、大恐慌で酷い状況になったのが、ドイツでした。

ドイツの失業率は、1932年2月には、

何と44.4%にまで達します。しかも、

完全就業者は労働力人口の33%に過ぎず、

仕事を得られたとしても、短時間労働や臨時

雇いで糊口をしのがなければなりませんでした。

人々が所得を得られず、社会にルサンチマン

溢れた状況で、政府、議会、共産主義者、社会

民主主義者、労働組合カトリック教会、そして

ユダヤ系と、次々に「敵」を設定し、激しく攻撃

するミニ政党が急速に力をつけていきます。

同朋を攻撃し、多数派の国民のルサンチマン

晴らすことで、権力を握った政党。国家社会

主義ドイツ労働者党。つまりは、ナチスです。